コラム

最近うれしかったこと

代表取締役 萩原 誠

 5月に入りお客様の文藝春秋の鈴木局長様から、日本文学振興会の理事に推薦したからお役を受けて欲しいと連絡を頂きました。毎年の芥川龍之介賞や直木三十五賞、菊池寛賞の授与等のお手伝いするお仕事で、とても名誉なことと喜んでお受けしました。それも10人しかいない理事の一人です。大変名誉であるとともに、この年齢での理事拝命で、「もうしばらくはお世話になっている出版業界のお役に立ちなさい」 との天の声とも思いました。
 2025年には弊社も100周年を迎えます。現在100年史を作成していますが、祖父の時代に手掛けた書籍を探していると、当時の有名作家の名前が数多くあることに驚きました。元花園大学教授で、堀口大学の研究家でも知られる浅子逸男先生に調査お願いしたところ、その報告書によると、堀口大学、萩原朔太郎、坂口安吾、室生犀星、外山卯三郎、小泉八雲、川端康成、林芙美子、伊藤整、安岡正篤、斎藤茂吉などの方の著作を祖父の時代の萩原印刷で手掛けていたことがわかりました。100年の歴史を経て、当社の目指すところの 『時代を刷る』 に相応しい歴史があると、とても感動した次第です。
 また日本電子出版協会の専務理事も20年ほど務めており、出版社、書店、大手印刷会社、出版プロダクション、出版専門のシステム会社の方など出版業界の様々な方と交流でき、いろいろと情報交換させて頂きいつも感謝しております。最近でChatGPTのセミナーが良く開催されており、新しい技術や知識の収集にもとても役立っています。

 またこちらは社内のうれしかったことですが、5月の連休に新UV5色印刷機が戸田工場に設置されました。ゴールデンウイーク中も佐久間常務、井上部長をはじめ、戸田工場の皆さんには入れ替え作業で大変お疲れさまでした。この印刷機は20年使用したハイデルベルグ社製5色機の後継機として導入しました。東京都の「革新的事業展開設備投資支援事業」の助成金を活用して購入したものです。昨年の今頃は、丁度2次審査を控えて日々面接の準備をしている真っ最中でした。8月16日の真夏の35度を超える暑い日に、佐久間常務と二人で秋葉原の審査会場に面接に行き、想定問答で準備していた問題が全く質問されず、予想していなかった質問に支離滅裂で返答して、肩を落として二人で帰ってきたことは、今ではほろ苦くも懐かしい思い出です。戸田工場でも新UV5色印刷機のオペレーションに慣れて頂き、営業も当社の武器としてお客様にアピールして、受注の拡大に繋がることを祈っております。
 毎年様々な出来事に出会います。多くは悩みや困難の問題の解決に時間を割かれますが、時には上記のような楽しくもうれしい出来事に遭遇し、社長業の励みとなっています。
 これから猛暑に向かいますが、皆さんしっかりと水分補給をして、夏負けなどせずに元気に夏を乗り切って下さい。
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