コラム
コーヒーのススメ
制作部
自分で焙煎したコーヒーを飲むことを趣味の一つとしている私ですが、
友人などにこの話をすると、よく「おすすめのコーヒーってありますか?」と聞かれます。
その時々でマイブームなコーヒーや、美味しいと思ったコーヒーの話をしていますが、
正直に言えば「興味があるならば是非自分好みのコーヒーを探してもらいたい!」と常々思っています。
というわけで、今回はこの場を借りて「自分好みのコーヒーを探してみよう!」をテーマに、さらっと簡単に語らせていただこうと思います。
自分好みのコーヒーを探すためには、様々なコーヒーを飲み比べてみる必要があります。
自宅にコーヒーを淹れる道具がある方は、専門店でコーヒー豆を購入して色々味わってみるのもよいでしょう。
ですが、まずはお出かけした時にコーヒー専門店に入り、色々な国・地域のコーヒーを飲んでみることをおススメします。
いつもはブレンドで頼む方も、できれば生産国がわかるものを頼んでみてください。
ブレンドはそのお店がおススメする、苦みや酸味のバランスが良いものが提供されていることが多いですが、
今回は「自分好みのコーヒーを探す」のテーマのもと、色々な産地のコーヒーをまずは飲み比べてみましょう。
たとえば「コロンビア」や「ケニア」といった感じです。
お店によってはメニューなどに「シングルオリジン」や「スペシャリティコーヒー」と書いてある場合もあります。
詳しい説明は省きますが、生産国というカテゴリーよりもさらに細かく地域や農場までわかる場合もあり、値段はやや高い場合が多いですが高品質で美味しいコーヒーが飲めます。
次に飲んだ時にコーヒーの味を判断するにあたって、どのようなことに注目すればいいのかという点です。
味を判断するためには色々な要素がありますが、今回は絞って4つの項目で説明します。
【香り】
口に含んだ時に鼻を抜ける香りをフレーバーといいます。豆の種類・生産地域でも差がありますが、焙煎度合によっても差がつき、豆によっては、例えば花や果物、またはスパイスなどに例えられるような香りがします。
深煎り近づくにつれローストした匂いが強くなり、いわゆるコーヒーらしい香りがしてきます。どのように感じられたかを覚えておきましょう。
【酸味】
コーヒーを飲んだ時に感じる酸味は、浅煎りであるほど強く感じられます。
深煎りに近づくにつれ苦味が強くなっていき、逆に酸味は感じにくくなります。
最近(といっても結構前から)はこの酸味を楽しむ流行がコーヒー業界にあるため、コーヒー専門店などでは浅煎りで提供されるコーヒーも多いです。
飲んだ時に豆に由来した様々な酸味が、焙煎の度合いに応じて感じとれると思います。酸味の強弱のほか、「すっきりした」とか「華やかな」とか飲んだ時に感じた味わいを覚えておきましょう。酸味を果物に例えるケースも多いです(「レモンのような」とか)。
【苦味】
酸味の項での述べましたが、焙煎度合が深くなるほど苦味が際立ち、酸味を感じにくくなります。
酸味が苦手な人は、深煎りのコーヒーのほうが好みかもしれません。
この酸味と苦みのバランスが自分好みであるものを見つけることが「自分好みのコーヒー」を探す大きなポイントとなります。
【コク】
コクといいましたが、これは「後味」と言い換えてもいいかもしれません。飲んだ後に「スッキリした」とか「キレがある」または「余韻がある」「深みがある」といったように感じとれる部分です。
コーヒーが含む油分が大きく影響するため、ペーパーフィルターを使用しているとペーパーが油分を吸い取るためスッキリした味わいになりやすいし、お店によってはこの油分の抽出を重視して、ペーパーレスのドリッパーを使って提供するお店もあります。
以上、簡単な4つの項目ですが、まずはこれらを意識して飲んでみてください。
そして自分のスマートフォンなどにその感想をメモしましょう。簡単なテイスティングノートの作成です。
例えば
・日付と飲んだお店の場所と店名
・飲んだコーヒーの種類(国・地域)
・焙煎度(わかれば)
・前述の4項目を意識した自分なりの感想
などなど……実際には4つの項目以外にも甘味や風味など色々なことが感じとれると思います。思ったことはもれなく書き込みましょう。
「これならもう一度飲んでもいいな」くらいを基準点の3として、5段階評価とかしてみてもいいかもしれません。
重要なことは楽しんで作ることです。
こうして色々な喫茶店をめぐり、様々なコーヒーを飲んでノートを増やしていきましょう。
そのうちノートを見返した時にはきっと「自分好みのコーヒー」がわかるはずです。
それは一つではなく複数あるかもしれませんし、もしかすると「これだ!」というものがピンポイントで見つかるかもしれません。
このコラムを読んでくださった皆さんがここまでで「なんだかコーヒーが飲みたくなってきたなぁ」と思いはじめてくれないかなーと願いつつ綴っていますがどうでしょう?
コーヒー。飲みたくなってきてませんでしょうか?
もしもそう思っていただけたならば、次のお出かけの際には是非、自分好みの美味しいコーヒー求めてお店に足を運んでみてはいかかでしょうか。