コラム

冬のおすすめ

営業部

年々秋が居所をなくしている昨今、
今年も同様あっという間に冬がやってきました。

読書の秋、食欲の秋、スポーツの秋、
沢山楽しもうと思っていたのに!暑さから一転、急な寒さで引きこもり・・・
そんな方もいらっしゃるのではないでしょうか?

読書は寒い日でも暖かい部屋で楽しむ事が出来る、リフレッシュのひとつにもなります。

今回ご紹介するのは、
先月、第9回「本屋が選ぶ時代小説大賞」を受賞された
川越宗一さんの『熱源』。
光栄な事に当社が印刷をさせていただいております。

普段時代小説をほぼ読まない私が、電車の中でも読みふけり、
読み終わった後には暫く余韻に浸ってしまった作品です。

あらすじはこちらから。
https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163910413
ポーランド、樺太、日本、
自分の望む方向には行かない母国の背景を背負いながら、
樺太という地で交わりあう異国の者同士の人生は壮大でありながら、
個人の想いが他人事とは思えない勢いで迫ってくる文章です。

様々な国の情報が簡単に入る現在、海外旅行も簡単に出来る世の中。

そんな中で自分たちの民族、文化がなくなってしまうかもしれない、という危機感を感じた事は、
幸福な事に私は今まで一度もありません。
けれど確かにそう感じていた人たちはいた、また、今もいる、という現実に
向き合う事は大事ではないかと、この作品を読んで思いました。

アイヌについての知識が乏しい私は、読了後に自身で調べてもしまいましたが、もちろんそれだけでは足りません。

ただ知る、という事はいつかの自分にきっと力を与えてくれると思います。
そしてそれを助けてくれる本は沢山の世界をみせてくれます。
ミステリー、恋愛、歴史、ビジネス、哲学・・・ジャンルは様々です。
その時の気分で変えられます。

普段読まないジャンルに手を出してみると新たな出会いがあるかもしれません。

是非、寒い日のおともにグッとくる作品と出会えますように!
楽しい冬をお過ごしください。

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