コラム

『はじめての』のご紹介

製造部

はじめての 今回は制作の仕事で携わらせていただいた本、『はじめての』についてご紹介させていただきたいと思います。話題になった本なので、ご存知の方は多いのではないでしょうか。こちらの本は水鈴社より2022年2月に出版された本で、『日本を代表する4人の直木賞作家と、YOASOBIが奇跡のコラボレーション!』というテーマで4本の短編が収録された作品です。私自身YOASOBIの楽曲が好きで、こちらの本をいつか自分の手に取って読んでみたいと思っておりました。実際にこれらの小説を原作としたYOASOBIの楽曲が、2022年中に順次配信リリースされます。4人の直木賞作家は皆さん女性で、島本理生さん、辻村深月さん、宮部みゆきさん、森絵都さんと日本を代表する方々です。本のタイトル通り各短編は「はじめて〇〇したときに読む物語」がテーマとなっております。以下、あらすじを簡単に記載します。

①島本理生 『私だけの所有者』―― はじめて人を好きになったときに読む物語
 主人公はアンドロイドの『僕』、その所有者である『Mr.ナルセ』との日々の交流の中で「僕」は成長し、「僕」の感情が徐々に人として丸みを帯びていきます。名前の知らない<はじめての感情>から綴られる、儚く切ない物語です。作中で『僕』は『先生』と呼ばれるある人物と手紙でやり取りをしています。この『先生』という人物が一体何者なのかにも注目して読んでいただきたいです。

②辻村深月 『ユーレイ』――はじめて家出したときに読む物語
 主人公の女の子は、ある決意をしてはじめての家出をし、自分の町よりも遙かに遠い海沿いの駅に降り立ちます。その日の夜、花束が手向けられた広場で突然、不思議な女の子から声をかけられます。白いワンピースを着た黒くて長い髪の、自分と同い年くらいの女の子。けれど、その子は靴を履いていなかった……。もしやこの子は『ユーレイ』なのか?…夏から秋に変わる時期の不思議な物語です。風景描写もすごく素敵で、世界観に魅了されました。

③宮部みゆき 『色違いのトランプ』――はじめて容疑者になったときに読む物語
 物語の舞台では、『第一鏡界』と『第二鏡界』と呼ばれる二つの並行世界が存在しており、主人公宗一は『第一鏡界』の住人です。ある日、『第二鏡界』にてテロ事件が起こります。宗一は、テロへの関与が疑われて捕らわれた娘の夏穂を救うため、単身で『第二鏡界』へと向かいます。向こうの夏穂は本当にテロと関係があるのか、親として何ができるのか、何が正解なのか。題名の「色違いのトランプ」の意味が作中で明かされますが、その意味がとても深く、色々考えさせられる作品となってます。

④森絵都 『ヒカリノタネ』――はじめて告白したときに読む物語
 高校生の由舞は幼馴染の雄太がずっと好きですが、告白して三回振られています。気持ちを断ち切れずにいた彼女は、四回目の告白を決意。それを確かなものとするため、ある人物に依頼してタイムトラベルを行い、過去の告白を全て無かったことにしようと行動します。由舞は目論見通りに、過去の告白を帳消しにし、最後の告白を成功させることが出来るのか。ファンタジー要素がありつつ、甘酸っぱさや爽やかな雰囲気が伝わる青春物語です。

プロモーション映像もyoutubeで公開されています。映像がとても綺麗で、このpvも見応えあります。以下、リンクとなります。是非拝見してみてください。

https://www.youtube.com/watch?v=z0PPfpYm678

ちなみに一本目の作品「私だけの所有者」をもとにした「ミスター」という楽曲が既にリリースされており、teaserも公開されています。
以下はリンクです。こちらも興味のある方は是非拝見してみてください。

https://www.youtube.com/watch?v=mz3bCm-Kh9A

SF系や青春系など、どの短編もジャンルは違えど心に栄養や潤いを与えてくれる作品で、とても読み応えがあります。コロナ渦で巣ごもり期間がまだまだ続く今日、手に取って読んでみてはいかかがでしょうか。

ちなみ私のYOASOBIの楽曲でお気に入りは『群青』『夜に駆ける』です。

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