コラム

“演じて遊ぶ”ミステリー

制作部

私はよく友人とボードゲームで遊びます。最近のブームは「マーダーミステリー」。名前だけ聞くとちょっと物騒ですが、これが本当に面白いんです。今日はその魅力を少しご紹介します。

初めてお店でマーダーミステリーのパッケージを手に取ったときのことを、今でも覚えています。
箱には「一度しか遊べない」「参加人数8人」「プレイ時間5時間」といった文字がずらり。
「えっ、そんなに本格的なの!?」と、思わず手が止まりました。

マーダーミステリーとは、参加者が物語の登場人物になりきって遊ぶ、体験型のミステリーゲームです。
それぞれに与えられた役割や秘密をもとに、会話や推理を重ねながら、自分の目的を達成していきます。
たとえば、事件の真相を追う人、特別なアイテムを探す人、自分の犯行を隠そうとする人…。プレイヤー全員が物語の一部を担うので、まるで映画の中に入り込んだような気分になります。

TRPG(テーブルトークRPG)のロールプレイ要素や、人狼ゲームのような駆け引きもありますが、何よりの魅力は物語そのもの。
はじめはお互いを疑いながら情報を探り合い、やがて迎えるクライマックス。最後に真相が明かされた瞬間、全員で「そうだったのか!」と盛り上がるあの一体感は、何度味わっても忘れられません。

「マーダー(殺人)」という言葉がタイトルに入っていますが、テーマは実にさまざま。SFや恋愛劇、ファンタジーなど、殺人事件が起きないストーリーもたくさんあります。重い話だけではなく、笑いあり涙ありの人間ドラマが楽しめるのも魅力のひとつです。

最近では、マーダーミステリー専門のカフェやイベントも増えていて、本格的な演技や演出を楽しめる公演型の作品も人気を集めています。
人数やプレイ時間を聞くと少しハードルが高く感じるかもしれませんが、最近は2人で遊べる手軽な作品もあります。

「ちょっと気になるな」と思った方は、ぜひ一度体験してみてください。
一度きりの物語に、きっとあなたも引き込まれるはずです。

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